
春一番に咲く野生種のバラと言えばやっぱりモッコウバラ。
我が家では大型プランターでコンパクトに育てていますが、
地植えのモッコウバラの生育旺盛なことと言ったらモンスター並みですよね。
モッコウバラは小輪の花が群生してぶわ~っと咲くので、とても見ごたえがあります。
ですが、その一方で、
「なぜかよく分からないけれどモッコウバラの花が咲かない・・・」
なんて悩みもちらほらあるのが事実。
モッコウバラの花が咲かない原因として、
肥料と剪定の2つの方法が間違ってしまっていることが挙げられますが、
今回は肥料の与え方についてまとめておきたいと思います。
そもそも花が咲くのは何のため?
モッコウバラに限らず、植物はなぜ花を咲かせるのか考えたことはありますか?
花が咲いた後には種や実ができて、その種や実からまた新たに植物が誕生しますよね。
つまり、植物が花を咲かせるのは子孫を残すためなんです。
モッコウバラは本来、やせた土地でもたくさんの花を咲かせる強健種。
栄養分の少ない土壌でも問題なく花を咲かせることができるんですよね。
それもこれも、すべては子孫を残すため。
「栄養分が足りなくてこれ以上成長できない!」という状況になってはじめて、
子孫を残そうとたくさんの花を咲かせるというわけです。
花が咲かないのは樹勢が落ち着いていないから
「モッコウバラの花が咲かない・・・」というのは、
モッコウバラ自身が「まだ子孫を残す必要がない」と判断してしまっているから。
野生種であるモッコウバラは、野山などで自生することもできる強さをもっています。
自然の中で自生してるモッコウバラは、そう簡単に肥料にありつけないので、
もし運よく肥料を与えられることになったら、
子孫を残すために花をつけるよりも先に枝葉や根を伸ばすことに集中します。
未熟な株を成長させるために与えられた栄養をすべて注ぎ込むというイメージでしょうか。
なので、樹勢が落ち着いていない未熟な株にはなかなか花がつきません。
我が家の白モッコウバラも、植え付けてから最初の3年間はつぼみすらつきませんでした。
3年目の春にやっと初めての花を見せてくれたんです。
モッコウバラはある程度大きくなって樹勢が落ち着かないと花が咲かないので、
花を早く見たいのであれば肥料を控えて樹勢を落ち着かせる必要があるというわけです。
花が咲く前は肥料を与えない!
モッコウバラは栄養を取りこんだらとにかく株の成長に注力するので、
花が咲く前に肥料を与えるのはNG。
花付きが悪くなってしまったり、ひどいときには花が咲かなくなってしまいます。
モッコウバラの花が咲き始める4月の時点で
土壌に栄養分が残っていない状態にしておく必要があります。
モッコウバラに肥料を与えるならいつ?
では、そんな生育旺盛なモッコウバラに肥料を与えるとしたらいつがいいのかと言うと、
花が終わってから9月上旬までになります。
骨粉や油かすなどの固形肥料を花後から9月上旬までの間、月2回与えます。
モッコウバラは9月前後に次の年に咲く花芽がつくられるので、
花芽ができるまでの間に株を充実させておくわけですね。
9月上旬が過ぎてからは肥料を与えるのを一切やめてしまうのがポイント。
そうすることでモッコウバラはすべての栄養分を取り込み終えたと思い込み、
樹勢が落ち着くことで花を咲かせることだけに一点集中してくれるようになります。
モッコウバラは肥料の与え方も特殊なんですね。
ほかのつるバラと違って一風変わっているので、そのあたりはちょっと面倒ですが、
育て方自体は本当に簡単なので、難しく考えずにチャレンジしてみてください。
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